キザート

ブログ名に意味はありません。看護職の方の役に立てるようなブログを目指しています。

看護師がうつ病になる前にやるべきこと5選

f:id:gachiribito:20181115214306j:plain

あなたの勤務する職場で、長期間休職している看護師はいませんか?もしかすると、あなたのまわりにも、うつ症状を抱えながら頑張って働いている人がいるかもしれません。近年、看護師でうつ病の労災申請をする人が増え続けてきています。

うつ病を発症するきっかけには、慢性的な人手不足による多忙な業務、不規則な勤務形態、職場での人間関係、患者さんやその家族とのトラブルなど、様々な理由があげられています。

うつ病は決して他人事ではなく、誰もが発症する可能性があると言われています。もちろん少しでも予防できる方法があるのなら、是非知っておきたいですよね。

今回は、看護師に増え続けているうつ病について考えながら、うつ病にならないためにやっておくべきことについてまとめてみました。

うつ病とはどんな症状なの?

うつ状態になると眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込む、何に対しても興味がわかない、意欲がないなどの様々な症状が現れます。これらの症状が2週間以上も続き、日常生活に支障が生じるような場合、うつ病の可能性があります。

中には、1週間程度で状態が回復する場合もありますが、理由がはっきりしないままにしておくことで、再発する場合も少なくありません。少しでもこうした心配な症状が続いたら、早めに精神科、心療内科などを受診する必要があります。

今は元気に仕事や日常生活を送っている看護師の皆さんにも、十分起こりえる病気です。看護師だから、自分の身体のことは自分でわかっているので大丈夫だと思わずに、うつ病に対しての認識と理解を持っておくことが大切かもしれません。

看護師がうつ病になりやすいと言われている理由

看護師にとって、うつ病は非常に身近な病と言われていますが、その理由として、

1.責任感の重さを抱えている →看護師の仕事は、患者さんの命を預かっているという責任感やプレッシャーを抱えている。少しのミスでも重大な影響を及ぼす可能性があるので、気を抜くことはできないという重圧感。

2.複雑な人間関係 →看護師は女性が多い職場ならではの複雑な人間関係がある。また患者さんや家族からのクレームや無理な要求、看護師への理解が不足している医師との関係などで悩むことが多い。

3.過重労働や不規則な勤務体制 →仕事量が多く、時間に追われる仕事である。また交代制勤務や夜勤等により生活が不規則になる。

などがあげられます。過重労働や重い責任などにより、常にストレスにさらされている看護師には、うつ病を発症しやすい条件がそろっているのです。

うつ病になる前にやるべきこと

一度うつ状態に陥ると、問題が複雑化し回復が難しくなる場合も少なくありません。つらい状態を招かないためにはでは看護師がうつ病にならないためには、どういたらよいのでしょうか?

1.小さなことにクヨクヨしない →真面目で頑張ってしまう人ほど、うつ病にかかりやすいと言われています。できる限り、思い詰め過ぎないように意識することでてストレスを軽減するように心がけましょう。

2.適度な運動をする →適度な運動やスポーツをして、汗をかいたり身体を動かしたりすることは、ストレスの発散にも繋がります。

3.栄養バランスの良い食事に心がける →必要なタンパク質の摂取に配慮しながら、バランスの良い食事を取ることが大事です。

4.十分な睡眠をとる →睡眠は身体の疲れを取るだけでなく、脳の疲れも和らげる働きがあります。 看護師は不規則な勤務が多く、どうしても睡眠時間が短くなることが多いため、眠気を感じたら仮眠でもいいので、身体や脳を休めることを心がけましょう。

5.ONとOFFの切り替えをし、OFFタイムを充実させる →意識的にONとOFFの切り替えをし、帰宅後や休日には、自分の好きな事をしたり、ゆっくり休むなどの時間を作りましょう。

なかなかむずかしいことかもしれませんが、できることから取り入れてみてください。 仕事に関しても、自分にできる範囲のことをやればいいという考え方で、頑張り過ぎず無理をしないことが大切です。

うつ病を克服した看護師の体験談

うつ病と向き合いながら、看護師を一生の仕事として続けている看護師さんはたくさんいます。ここでは実際にうつ病に発症したある看護師の人の体験談を紹介します。私は看護師と保健師の資格を持ち、地元の病院で勤務をしていました。

その後結婚を機に首都圏に転居し、精神科の病院に転職したのです。しかし慣れない土地での生活や、精神科という今までとは違う仕事の中で、自分でも気づかないストレスがたまっていったのでしょう。自分なりに頑張っていたつもりですが、それが東日本大震災の日を境に、うつ病を発症してしまったのです。

その日から、私の長期間の心療内科受診と内服治療、そして自宅での療養生活が余儀なくされたのです。それから1年の日々が経過し、徐々に症状も回復しましたが、今までの職場への復帰をするとまた再発する可能性もあるとのことで、主治医や職場の上司とも相談し、転職することになりました。

私が、仕事復帰をする際に、まずは自分にとって重圧のかからない業務(ストレスを多く抱え込まないような職場)を選ぶよう心がけました。その結果、非常勤のデイサービスの看護師として仕事復帰し、今も細く長く看護師の仕事を継続しています。

まとめ

うつ病は、誰でもが発症する可能性があり、また一度発症すると、完全に回復するまでには長い時間がかかる病気です。だからこそ、うつ病にならないために予防できることは、取り入れておいた方が良いと思います。

しかし万が一、うつ病を発症してしまった場合には、焦ったり無理をしたりすることが、逆効果になることもあるため、まずはゆっくり休養しながら治療することが大切です。うつ病になった時に、一番に優先すべきは、自分の心や身体です。