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看護師からケアマネになるってどう?

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今看護師として働いている皆さんの中には、ケアマネという職種に関心を持っている人もいるのではないでしょうか。実際私のまわりにいるケアマネの中にも、看護師としての経験を積んだ後、資格を取得しケアマネとして転職をした人もいます。

どのような理由でケアマネになったのか、また看護師からケアマネになったことで、何か自分自身に変化などがあったのかなど、実際転職した人の体験談もお伝えしたいと思います。

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看護師がケアマネの資格を取得するには?

ケアマネは「介護支援専門員」と呼ばれ、2000年の介護保険のスタートに合わせてできた資格です。ケアマネは介護を必要とする高齢者ができる限り自立した生活が送れるようなケアプランを作成し、必要なサービスにつなげる役割を担います。ケアマネになるためには、都道府県が実施する「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。

そして試験に合格すると実務研修を受け、ケアマネとして働くことが可能になるのです。この試験の受験資格要件として「保健・福祉・医療分野での国家資格を持ち、その資格に関わる業務に5年以上、900日の実務経験があること」とされています。看護師の資格を持っていても、看護師として5年以上の実務経験がなければケアマネ試験を受けることができないということになります。

ケアマネ資格を取得すると、みなケアマネとして働いているの?

看護師の中には、自分自身のスキルアップの手段として、また持っていて邪魔になるものではないからとりあえずなど、様々な理由からケアマネの資格を取得している人も多いようですが、その一方で、資格を取得してもケアマネとして働くつもりはないという人も少なくありません。

実際、年々増え続ける業務量に加え、ケアマネ一人ひとりに課せられる責任や負担も大きくなっている現状の中、わざわざ看護師の仕事を辞めてまでやりたくないと声も聞かれます。しかしそんな状況の中でも、あえてケアマネに転職した看護師の体験談を紹介します。

訪問看護師からケアマネに・・

これは訪問看護ステーションで、在宅の利用者の支援をしていたAさん(30代の女性)の話です。

私はもともと夜勤や不規則な勤務の病院で働いていましたが、自分の父親が脳疾患により寝たきり状態となったのを機に、夜勤や不規則なシフトのある病院から転職し、日勤で働ける訪問看護事業所の訪問看護師となりました。訪問看護師は、在宅で生活している利用者さんやその家族の方から健康面や病気に関する不安や悩みを相談されることも多く、自分の病院時代の看護師としての知識を活かすことができました。

またその一方で、家に帰れば、本人の強い意向により自宅療養となった父親の世話もしていたのです。訪問看護師を始めてから、すぐケアマネの資格は取得していましたが、当時の私は介護保険制度やサービス等の情報を得られたらいいなという程度で、ケアマネに転職するという気持ちなどありませんでした。

その後も多忙な仕事と父親の介護との両立が続き、心身ともに疲れ果てていた私でしたが、そんな私に、ねぎらいの言葉をかけてくれたり、黙って話を聴いてくれたのが、父親の担当ケアマネでした。父親は本人の意向通り自宅で最期を迎えることができましたが、それを機に自分自身もケアマネとして仕事がしてみたいと思うようになり居宅介護支援事業所に転職を決めました。

訪問看護師のように医療行為こそ行いませんが、担当する利用者さんやその家族とゆっくり向き合えることに、また違うやりがいを感じています。確かに大変な業務ですが、自分が介護者の立場を経験したことを思い出しながら、何とか頑張っています。

まとめ

地域包括ケアシステムの構築に向け、病院だけではなく退院後の利用者の生活を見据えたケアが求められている今日この頃。医療依存度が高い重度の利用者が在宅で最期まで暮らしていくためには、やはりケアマネの力量が求められています。そういう中で、医療に強い看護師の資格を持つケアマネは、利用者にとってはやはり何かと頼りにされる存在でもあると思います。

しかし、ケアマネに求められているものは基礎資格ではなく、介護を必要としている利用者の自立支援に向け、関係機関とともに、いかにチームワークよく支援していけるかが重要なのだと思います。

もし看護師のあなたが、ケアマネジメントに興味があるのであれば、是非資格取得に向けて検討してみましょう。介護の知識、ケアマネジメントの知識を持つことは、この先ケアマネ業務につかなくても、看護師としての幅をさらに広げてくれるはずです。

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