【訪問看護の体験談】訪問看護を退職した理由は？
看護師さんの中には在宅で働いてみたいと思っている方も多いと思います。在宅での仕事なると訪問診療の同行看護師などもありますが、やはりメインとなるのは訪問看護です。ただ今まで病院で働いていた看護師さんが訪問看護で働くのは勇気のいることだと思います。
そこで今回はあえて訪問看護で働いていて退職した理由や転職した理由についてまとめました。訪問看護から退職や転職した人たちがどのような理由で決断をしたかがわかれば訪問看護に転職するかの判断材料になると思うで参考にしてみてください。
訪問看護が向かなかった
訪問看護が向かなかった看護師さんの退職、転職理由についてまとめてみました。
1.移動がつらい
都市部の訪問看護では基本自転車での移動になります。だいたいのところは電動自転車ですが、天候の悪い日などはつらいです。
病院で長く働いていた看護師さんにとっては外に出る経験があまりないため、移動がつらいというが結構つらいみたいで、そのことを退職理由であげている人も多いです。
2.オンコール、緊急出動がつらい
人数の少ないところだと月に10回くらいコール当番がまわってきます。その分手当をもらえるところがほとんどですが、休みの日にしっかりと休めないなどの理由で退職する人もいます。
3.看護師としての技術が落ちてしまう
病院と違って訪問看護ではあまり、定期的に勉強会をやったり、専門性の高い処置を行うことはありません。
そのため、自分の看護技術が落ちてしまうということを懸念している看護師さんもいます。
4.ケアマネや主治医との連携がうまくいかない
病院と違い訪問看護では、ステーションでのコミュニケーションだけでは済まないため、電話などで外部のケアマネや主治医と連絡をとる必要があります。
そういった連携がうまくいかず、悩んでいる看護師さんも多いです。
5.医療データがない中での看護に不安を感じた
訪問看護では検査データや血液データなどが常に手に入る環境ではありませんので、そういった医療データがない中での介入に不安を感じている看護師さんも多いです。
6.家族との距離が近く対応が大変
病院では、家族は面会に来るときに対応をすればよいのですが、訪問看護では家族がいる状況で処置などを行うことが多いです。
家族との関係が近い分ニーズなどの把握はしやすいですが、その分対応に苦慮することも多いです。
7.汚い家にあがりたくない
在宅はいろんな患者さんがいます。ゴミ屋敷のような家も多くあります。そういった環境に慣れずに退職する看護師さんも多いです。
実際の体験談
訪問看護を実際に退職、転職した看護師さん3人の話についてお伝えします。
Aさん女性 訪問看護未経験 病棟経験20年
コール当番にしんどいので退職した
今まで20年間病院での勤務を行っていたが、在宅に興味があったので、訪問看護に転職をした。始めは在宅での看取りなど、看護師としてやりがいをすごく感じて日々充実した時間を過ごしていた。
しかし数か月経過して休みの日でもコールや出動があったりすることが続き、自分の時間があまりとれなくなってきていると感じそれがストレスになってきました。病院などでしっかりと決められた夜勤などでイレギュラーがない方が自分にとっては働きやすいと感じたので退職することを決意しました。
Bさん女性 訪問看護経験5年 病棟経験5年
体力的に辛かったので退職をした
訪問看護の仕事は利用者さんに寄り添うことができるので好きな仕事なのですが、自転車移動つらいと感じました。
多い日だと1日7件まわることもあったので、1日中自転車で移動をしている感覚になり、ふと何をしているんだろうと感じることも多くなってきたので退職を決意しました。
Cさん女性 訪問看護経験2年 病棟経験3年
サービス残業が多くて別の訪問看護ステーションに転職をした
訪問看護の仕事はすごい自分に合っていると感じていましたが、勤務した事業所がサービス残業が多すぎて大変でした。給料に関しても、訪問した件数が給料に反映されるのでみんな1日6件の訪問が当たり前でした。
結局、訪問した分の記録や報告書などの作成は勤務時間外に行わなければならなかったので、帰るのが毎日23時過ぎになっていました。そのため、別の訪問看護に転職を行い今では定時に帰宅して自分の時間をもつことができています。
まとめ
訪問看護の転職、退職した理由はひとそれぞれですが、訪問看護自体が向かないというよりは勤めた訪問看護ステーションの労働環境が悪かったということも多いみたいです。訪問看護に転職を考えている方は勤務先をしっかりと見極めて選ぶ必要があります。
